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ENMA インストール手順
* 対応OS
- Linux
- FreeBSD, NetBSD
- MacOS X 10.5.x
- Solaris 10 以上
* 必要なソフトウェア
- GNU C Compiler
- GNU Make
- libbind (bind 9 以上)
- libmilter (sendmail 8.13 以上)
* 2つのビルド方法
- 自動ビルド
libbind および libmilter を一時ディレクトリに作成しリンクします。
build/INSTALL.ja を参照してください。このファイルを読み続ける必要は
ありません。
- 手作業ビルド
libbind および libmilter をインストールし、それにリンクするバイナリを作
成する場合、引き続き以下を読んで下さい。
* 手作業ビルドから起動までの手順
1. 展開
$ tar xzf enma-x.y.z.tar.gz
$ cd enma-x.y.z
2. 依存するライブラリのインストール
「依存するライブラリのビルド」を参考に libind および libmilter をイン
ストールしてください。
3. configure の実行
libind と libmilter のヘッダとライブラリが "/usr/local" にインストー
ルされている場合は、引数なしで configure を実行します。
$ ./configure
それ以外のディレクトリにインストールされている場合は、--with-libbind
および --with-libmilter オプションで、基底ディレクトリを指定してく
ださい
たとえば、libbind の規定ディレクトリが "/foo"、libmilter のそれが
"/bar" のときは、以下のように実行します。
$ ./configure --with-libbind=/foo --with-libmilter=/bar
4. ビルドの実行
$ make
5. インストール
$ sudo make install
6. 設定ファイルの準備
$ sudo cp enma/etc/enma.conf.sample /etc/enma.conf
7. PID ファイル用ディレクトリの作成
サンプルの設定ファイルでは "milter.pidfile" に
"/var/run/enma/enma.pid" を指定しています。そこで、設定項目
"milter.user" で指定したユーザ権限で、このディレクトリに書き込める
ようにパーミッションを設定します。
$ sudo mkdir -p /var/run/enma
$ sudo chown daemon:daemon /var/run/enma
$ sudo chmod 700 /var/run/enma
8. 起動
$ sudo /usr/local/bin/enma -c /etc/enma.conf
* MTA の設定
メール受信時に ENMA を利用するように MTA を設定します。
- sendmail の場合
.mc ファイル中で MAIL_FILTER または INPUT_MAIL_FILTER マクロで
ENMA のmilter ソケットを指定し、sendmail.cf を生成します。
例) ENMA デフォルトのソケットを利用する場合：
INPUT_MAIL_FILTER(`enma', `S=inet:[email protected]')dnl
INPUT_MAIL_FILTER 設定の詳細については、sendmail パッケージに含まれ
ている cf/README 等を参照してください。
- postfix (2.4 以降) の場合
ENMA の設定項目 "milter.postfix" を "true" に設定してください。
postfix の設定ファイル mail.cf の smtpd_milters で ENMA の milter
ソケットを指定します。
例) ENMA デフォルトのソケットを利用する場合：
smtpd_milters = inet:127.0.0.1:10025
postfix の milter サポートの詳細については postfix パッケージに含ま
れている README_FILES/MILTER_README を参照してください。
* 依存するライブラリのビルド
libbind および libmilter 共に /usr/local 以下にインストールする例
- libbind
$ tar zxf bind-x.y.z
$ cd bind-x.y.z/lib/bind
$ ./configure --prefix=/usr/local --enable-threads
$ make
$ sudo make install
- libmilter
$ tar zxf sendmail.x.y.z.tar.gz
$ cd sendmail-x.y.z
- devtools/Site/site.config.m4 に以下を記述:
define(`confINCLUDEDIR', `/usr/local/include')
define(`confLIBDIR', `/usr/local/lib')
APPENDDEF(`confINCDIRS', `-I/usr/local/bind/include')
APPENDDEF(`confLIBS', `/usr/local/lib/libbind.a')
# その他の設定は各 OS に応じて追加してください
$ cd libmilter
$ ./Build
$ sudo ./Build install
libbind および libmilter のビルド手順の詳細については、それぞれのパッケー
ジに付属のドキュメント等を参照してください。
* 大規模用途のバイナリを作成する場合の注意点
- libmilter で SM_CONF_POLL を有効にする
sendmail との通信に select() を利用すると、FD_SETSIZE 以上の値を持
つファイルディスクリプタを扱えません。poll() を使用すべきです。その
ため、libmilter をビルドする際にはSM_CONF_POLL を定義します。
build/site.config.m4.poll-generic を参考にして下さい。
# site.config.m4 に追加する設定
APPENDDEF(`confENVDIF', `-DSM_CONF_POLL=1')
build/build_all.sh を使いインストールした場合は、自動的に有効になり
ます。
- SPARC 版 Solaris 環境では、gcc の "-m64" オプションを利用する
Solaris の 32bit 版の fopen (libbind内で使用されている) は 255 より
大きな値のファイルディスクリプタを扱えません。そこで 64bit 版のバイ
ナリを作成する "-m64" オプションを使用し、ライブラリや ENMA を作成
します。
- libbind
$ ./configure CFLAGS=-m64 LDFLAGS=-m64
- libmilter
build/site.config.m4.poll-m64 を参考にして下さい。
# site.config.m4 に追加する設定
APPENDDEF(`confENVDIF', `-DSM_CONF_POLL=1')
APPENDDEF(`confCCOPTS', `-m64')
- ENMA
$ ./configure CFLAGS=-m64 LDFLAGS=-m64
$Id: INSTALL.ja 507 2008-08-27 09:25:48Z takahiko $