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Perl入学式 #5

今日の内容

  • 前回の復習
  • Mojoliciousのインストール
  • mapとgrep
  • while
  • next, last
  • 後置if, 後置for
  • 前回の復習
  • package / 名前空間
  • モジュール
  • テスト
  • テストを使った開発

前回の復習

  • 前回の復習問題の「calc.pl」の一部のを解きながら, サブルーチンを復習しましょう.

Mojoliciousのインストール

Mojoliciousのインストール

  • 第6回の「Webサービス開発」で利用するWAF, Mojoliciousをインストールしてみましょう
    • 予め, plenv等でシステム以外のPerlを用意しておいてください
    • 詳しくは, #1-Bの資料で解説しています

Mojoliciousのインストール

$ cpanm Mojolicious
  • ...で, 終わりです
    • 多少時間がかかります. 暫く待ちましょう
    • 1 distribution installedと表示されていれば成功です

動作確認

$ mojo generate lite_app Sample
  [exist] /home/fukumoto/sandbox
  [write] /home/fukumoto/sandbox/Hoge
  [chmod] Hoge 744
  • Mojoliciousのテンプレート(雛形)を作ってみます
    • mojoはMojoliciousが提供するコマンドです

動作確認

$ morbo Hoge
[Sun Dec  8 09:38:11 2013] [info] Listening at "http://*:3000".
Server available at http://127.0.0.1:3000.
  • mojo createコマンドが生成するHogemorboコマンドで実行します
    • ブラウザに, URLとして「localhost:3000」と入力した際, 「Welcome to the Mojolicious real-time web framework!」と表示されていればOKです!
  • 次に, Hogeのコードを見てみましょう

コード(1)

#!/usr/bin/env perl
use Mojolicious::Lite;

# Documentation browser under "/perldoc"
plugin 'PODRenderer';

get '/' => sub {
  my $self = shift;
  $self->render('index');
};

app->start;

__DATA__

コード(2)

@@ index.html.ep
% layout 'default';
% title 'Welcome';
Welcome to the Mojolicious real-time web framework!

@@ layouts/default.html.ep
<!DOCTYPE html>
<html>
  <head><title><%= title %></title></head>
  <body><%= content %></body>
</html>

コントローラとテンプレート

  • コード(1)では, 接続したURLに対する処理が書かれています
  • コード(2)では, HTMLのテンプレートが書かれています
    • Webアプリケーションを開発する際は, このように「見た目の部分」と「処理の部分」を分けて書くことが多いです
  • 今は1枚のスクリプトに全て書いていますが, 通常これらは別ファイルに分けて記述します

そして第6回へ...

  • 第6回では, いよいよMojoliciousを利用したWebサービスの開発に挑戦します!
  • ...が, その前に, 第5回まで紹介できなかったPerlの便利な機能と, テストについて紹介していきたいと思います

map と grep

map

  • 配列内の値を, 一括で変換する関数です

mapの例

my @array1 = ( 1 .. 5 );
my @array2 = ();
for my $val (@array1) {
  push @array2, $val * 2;
}
print "@array2" # => 2 4 6 8 10
  • 2, 4, 6, 8, 10 という配列を作成するならば, このような手順を踏む必要があります

map を使う

my @array1 = ( 1 .. 5 );
my @array2 = map { $_ * 2; } @array1;
   @array2 = map $_ * 2, @array1;
  • 上記のように, 一行で処理することができます

map

map BLOCK LIST
map { $_ * 2; } @array1;
map EXPR, LIST
map $_ * 2, @array1;
  • BLOCK{} で囲まれた式の集合
  • } の後には変換の元となる配列を置きます
    • BLOCK 内における $_LIST における一つ一つの要素を指します
  • 返り値は変換後の配列です

grep

  • 配列内から条件が真となる値を抽出する関数です

grepの例

my @array1 = ( 1 .. 10 );
my @array2 = ();
for my $val (@array1) {
  if ($val % 2 == 0) {
    push @array2, $val; # => 2, 4, 6, 8, 10
  }
}
  • @array1のうち, 2で割り切れる数を抽出しています

grep を使う

my @array1 = ( 1 .. 10 );
my @array2 = grep { $_ % 2 == 0; } @array1;
   @array2 = grep $_ % 2 == 0, @array1;
  • 上記のように一行で処理することができます

grep

grep BLOCK LIST
grep { $_ % 2 == 0; } @array1;
grep EXPR, LIST
grep $_ % 2 == 0, @array1;
  • 構文は map と同様です

練習問題

my @files = qw/papix.pl moznion.pm macopy.py boolfool.vim/;

上記の配列を引数にして, 拡張子の後ろに .bak を付け足す map_bak 関数と, 末尾(拡張子)が pl, pm であるものを抜き出す grep_pl_and_pm を作成してください

while

for 文で繰り返し処理について学びましたが, while というものもあります

whileの例

while(my $input = <STDIN>) {
    chomp $input;
    print "$input\n";
}
  • () 内の処理(EXPR)が である間, {} 内の処理(BLOCK) を繰り返す
    • 今回の場合, 標準入力に <C-d>(Ctrlキーを押しながらdキー) が入力されるまで, 標準入力に入力された文字列を出力します

next, last

  • 今回は使用頻度の高い next, last に関して紹介します

next

my @languages = qw/c ruby papix perl python java c++/;
for my $lang (@languages) {
    if ($lang eq "perl") {
        print "Find Perl\n";
        next;
    }
    print "$lang\n";
}
  • 試しに上記のコードを実行してみましょう

実行結果 (next)

c
ruby
papix
Find Perl
python
java
c++
  • "Find Perl" という文字列は出力されますが, perl という文字列は出力されません
    • これは next に到達すると, 残りの処理を行わず, 次のループ ($lang[4]) を開始するためです

last

my @languages = qw/c ruby papix perl python java c++/;
for my $lang (@languages) {
    if ($lang eq "perl") {
        print "Find Perl\n";
        last;
    }
    print "$lang\n";
}
  • 試しに上記のコードを実行してみましょう
    • nextlast に書き換えるのみです

実行結果 (last)

c
ruby
papix
Find Perl
  • $lang[3]perl という文字列が一致して if 文内の last に到達した時点で for ループを抜けます. そのため python, java, c++ という文字列が表示されません

後置if/for

後置if/for

if ($lang eq "perl") {
  print "Find Perl\n";
}
for my $foo (1 .. 100) {
  print $foo, "\n";
}
  • これらのコードには別の書き方があります

後置 if

print "Find Perl\n" if $lang eq "perl";
  • このようにワンライナーで書くことができます
    • ; の位置に注意してください

後置 if

print "FizzBuzz\n" if $var % 15;
print "Fizz\n" elsif $var % 3;
print "Buzz\n" elsif $var % 15;
  • こういったコードを書くことはできません
    • 1行目は問題ありませんが, 2, 3行目で syntax error となります

後置for

print $_ for (1 .. 100);
  • リスト内の要素は, $_ に格納されます

後置for

print $val for my $val (1 .. 100);
  • こういったコードを書くことはできません

練習問題

  • 引数として与えられた文字列が, 数値A 演算子 数値Bという文字列であれば, その値を計算して, 結果を返すような関数calc_stringを書いてみましょう
    • 「数値A」は任意の桁の正・負の整数とします. また, 演算子は+-*/%が使えるものとします.
    • 但し, 引数が与えられなかった場合(空の文字列の場合)は, undefを返します
    • また, 数値A 演算子 数値Bというフォーマットと一致しない場合もundefを返します
  • 関数calc_stringとwhile文を使って, Ctrlキーとdキーを押すまでの間標準入力から文字列を受け取り, 文字列に書かれた式を計算するようなコードを書いてみましょう

package / 名前空間

packageとは?

  • ある処理を行うoutputサブルーチンがあるとします
  • でも別のoutputサブルーチンを作りたくなったとします
    • 処理が少し違うけれど使い方は一緒とか, 互換性を保ちたいとか...
  • そこで「XXXXのoutput」, のように, サブルーチンのグループを作る機能です

packageの宣言

package Hoge {
    sub output {
        my $str = shift @_;
        print "$str\n";
    }
}
  • それでは, packageを使っていきましょう
  • 渡した文字列に改行を付けて表示してくれるoutputという関数をHogeというpackageの中に作ってみます

packageの宣言

package Hoge {
    ...
}
  • packageを定義する為には, sub package名 { ... }と書きます

packageの宣言

  • 古いPerl(OSに入っているPerlなど)は以下のように書きます

    package Hoge; ...

  • この場合, packageの範囲は次のpackage宣言までです

サブルーチンを使う

package Hoge {
    sub output {
        my $str = shift @_;
        print "$str\n";
    }
}
output('hello, world!'); # packageが違うので使えない!!!!
  • packageの外は別のpackageなので, 中のサブルーチンoutputをそのまま使うことは出来ません.
  • ちなみに何もpackageを宣言していない時は, mainというpackageに属しています

サブルーチンを使う

package Hoge {
    sub output {
        my $str = shift @_;
        print "$str\n";
    }
}
Hoge::output("hello, world!"); # => hello, world![改行]
  • packageの中のサブルーチンを使いたい時は, package名::サブルーチン名で呼び出します

練習問題

  • PerlEntranceというpackageの中にtokyoosakaという名前の, 引数を持たないサブルーチンを作りましょう
  • tokyoはpapix!!!, osakaはboolfool!!!という文字列を返す機能を持たせましょう

モジュール

モジュールの話

use Acme::Nyaa;
use Acme::FizzBuzz;
  • 入学式の第1回や, Perl入学式 in YAPCで使いました
  • このように処理をひとまとめにして別のところに置いて, use モジュール名;で呼び出すものをモジュールと呼びます
  • モジュールに分けるとファイルが長くなって見通しが悪くなるのを防ぐことが出来ます
    • それでは, 自作モジュールを作っていきましょう

モジュールの置き場所

作業ディレクトリ
 |- plactice.pl # モジュールを実行するスクリプト
 |- lib
    |- PerlEntrance.pm # モジュール本体     
  • このような構成でフォルダとファイルを作ります
  • Perlのスクリプトの拡張子は*.plですが, モジュールの場合は*.pmにします
  • PerlEntrance.pmの中に, 先ほどの練習問題で書いたコードから, 実行する部分を取り除いたものを書いておきます
  • さらにPerlEntrance.pmの末尾に1;とだけ書かれた行を追加してください

モジュールを使う

#!/usr/bin/env perl
use strict;
use warnings;
use PerlEntrance;

print PerlEntrance::tokyo(); # => papix!!!
print PerlEntrance::osaka(); # => boolfool!!!
  • practice.plをこのように書くと, PerlEntrance.pmに書いたサブルーチンを使えるようになります
  • ただし, 実行時はperl -Ilib practice.plのように起動してください
  • package名とモジュール名(ファイル名)は, 同じ名前にすることが多いです

練習問題

  • PerlBeginnersというモジュール/packageを作ってその中にperllevelというサブルーチンを作りましょう
  • perllevelは1から10の整数の引数を取ります.

練習問題

use PerlBeginners;
print PerlBeginners::perllevel(1);
# =>
# レベル1: Perl 関係の書籍や資料を何も読んでいない。(中略)この言語に合うメンタルモデルを持っていないので、Perl の構文をCOBOL とC++ のような他の言語のものとは区別できていない。

テスト

さらりとテストを書く

use Test::More;
use PerlEntrance;

is PerlEntrance::tokyo(), 'moznion!!!';

done_testing();
  • practice.plが置いてあるディレクトリに. plactice.tという名前で以下の様な内容でコードを書きます
  • そのディレクトリでprove -Ilib practice.tと実行してみましょう
    • どうなりましたか?

Test::More

  • 今回のテストではTest::Moreというモジュールを使います
  • 上のテストではisというTest::Moreのサブルーチンを使いました
    • is <テストしたいサブルーチン> <返ってくるのが期待される値>のように使います
    • papix!!!と返ってくるのが正解ですが, 今回はあえて失敗させるために別の文字列を使っています

prove

practice.t .. 1/?
#   Failed test at practice.t line 5.
#          got: 'papix!!!'
#     expected: 'moznion!!!'
# Looks like you failed 1 test of 1.
practice.t .. Dubious, test returned 1 (wstat 256, 0x100)
Failed 1/1 subtests
  • Test::Moreを使ったテストコードをproveというコマンドで分かりやすくテストの状況を表示できます
    • papix!!!という文字が返ってきたが, 正しくはmoznion!!!なので, テストが失敗した, という意味です

コードの修正

  • 「エッ!? テストを直すんじゃないの!?」と思うかもしれません
    • テストとコード, どちらが正しいかでどちらを直すかを決めますが, 今回はテストが正しいという方針で進めます

練習問題

  • テストコードは直さずに, コードを直してテストを通るようにしてください
    • All tests successful.と出たらテストは通っています!

テストを使った開発

テストを使った開発

  • テストコードから書くこともあれば, コードを書いて手で動作を確認した後に, その手動の確認をテストコードに落とすこともあります
    • 自分がわかりやすい方法, 楽な方法でテストは書いていきましょう. 無理して書くものではありません
  • 例えばブラウザがないと確認が難しい検証項目をテストコードに落とすのは難しいです. そういうのは手動でやっていくなど使い分けが重要です
    • ただし, 人間はミスをするものだし, コストがかかるものです. 自動化できれば助かることは多いはずです.

最終問題

  • 隣の人とペアを作ってぶつかり稽古(ペアプログラミング)をしましょう. 1台のPCで作業を行います
  • 以下の機能があるYAPCモジュールを実装してください(初級編)
    • 来年のYAPC::Asiaは2014年8月28日から30日に開催予定です. 日付を教えてくれるモジュールを2人で作りましょう
    • YAPC::year()で年を4桁の整数で返します(テストをAの人が, コードをBの人が書きましょう)
    • YAPC::month()で月を2桁の整数で返します(テストをBの人が, コードをAの人が書きましょう)
    • YAPC::day()で日付を2桁の整数で返します(テストをAの人が, コードをBの人が書きましょう)

最終問題

  • 以下の機能があるYAPCモジュールを実装してください(上級編)
    • YAPC::is_yet(<日付の文字列>)で, 開催前か開催後かを真か偽で返します(テストをBの人が, コードをAの人が書きましょう)
    • 「8月28日以前」ならば開催前(真), それ以降なら開催後(偽)として扱うことにします
      • 日付のフォーマットは, 「4桁の年/2桁の月/2桁の日」という形にします
      • 例えば, 2014年1月1日は, 「2014/01/01」です.
  • この上級編はテストもコードも結構難しいです! わからない所があれば, サポーターの人に「どうすればXXXXが出来る?」と聞きいてみましょう

最終問題のヒント

  • prove -lprove -Ilibは実は同じです
  • ok YAPC::is_yet();でちゃんと真が返ってきているかをテストできます
    • 偽を調べたい時はok !YAPC::is_yet();と書きます

ワンランク上の実装へ...

  • YAPC::is_yetは, 引数として日付の文字列を受け取るのではなく, 「プログラムを実行した, 現在の時間」を利用して実装することもできます
    • 日付をうまく操作するにはTime::Pieceというモジュールを使います
    • テスト内の時間を操作するにはTest::MockTimeを使ってみてください