pTeX での縦書きミニュート位置（-04 map 使用時）

[aminophen]

どこに立てるべきかわからなかったので，こちらで。

ptex-fonts の tmin10.vf などには「縦書き時にクオートをミニュートに変換」という \special 機能（参考：makejvf -m オプション）が使われています。現在の ptex-fontmaps デフォルトは haranoaji-04 ですが，この状態ではミニュートの位置が不自然になります。

\documentclass{tarticle}
%\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile ptex-ipaex.map}}% OK (old default)
%\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile ptex-haranoaji.map}}% OK
%\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile ptex-ipaex-04.map}}% non-existent
%\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile ptex-haranoaji-04.map}}% NG (current default)
\begin{document}

これは“クオート”です

\end{document}

ptex-haranoaji.map のとき (OK)

ptex-haranoaji-04.map のとき (NG)

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haranoaji から ipaex に変えても同様であり，また JIS04 字形マップ使用時に特有であることから，ptex-fontmaps で配布している 2004-V のマッピングは絡んでいると思い，ここで issue を立てました。少なくとも「pTeX デフォルトの VF を使った時の出力がおかしい」（※ haranoaji-04 にする前は良かったのに，崩れてしまった）という状態は好ましくないと考えています。

なお，upTeX デフォルトの VF では（かつて texjporg/tex-jp-build#17 でも議論したとおり）makejvf -m オプションは使用しておらず，そもそもクオートがミニュートに切り替わることはないので（出力が変であることは確かですが）今回の issue の対象外です。

[aminophen]

試しに 2004-V の

<216c> <216c> 8273
<216d> <216d> 8283

を削除（コメントアウト）して，冒頭の

98 begincidrange

を 98→96 に変えればミニュートの位置が正しくなりました。

2004-{H,V} が作られた時の経緯を知らないのですが，ここの jis04cmap_exp ディレクトリに README 及びスクリプトがあったので，試しに動かそうとすると

$ texlua mk_jis_to_aj16_cid.lua
.../2021/texmf-dist/tex/luatex/lualibs/lualibs-table.lua:22: attempt to index a nil value (local 'patterns')

というエラーが出て，現在の texlua では実行できず…。

[aminophen]

$ texlua mk_jis_to_aj16_cid.lua のエラー

とりあえず a9b20ae でエラーだけは治りました。