Windowsにクロスコンパイラ等のツールをインストールして,xv6のビルドと実行を行う方法について説明します.
xv6のビルドに必要な RISC-V GNU Compiler ToolchainをWindowsに直接インストールするのは難しそうです(Unix系のOSを前提に作られているため). 一方xv6の実行に必要なQEMUはWindows用のバイナリも公式に配布されています.
もしRISC-VのツールチェーンをCygwinやMinGW用にビルドすることができれば,これをxv6のビルドに使い,Windows用のQEMUを用いることでWindowsネイティブ(?)なxv6のビルド・実行環境ができるかも知れません(どなたかチャレンジしてみてください). ここでは仮想マシンやWSLを使った間接的な方法を紹介します. 開発用ツールをインストールせずにDockerを使って開発用ツールを実行する方法も検討してください.
対象とするPCのアーキテクチャは64ビット版x86(X86_64)です. 以下はWindows10(バージョン2004)でテストしています.
WSL (Windows Subsystem for Linux)をインストールします. そしてUbuntu等のLinuxディクトリビューションをインストールして,開発用ツールをインストールします. 現在,WSL2上のUbuntu 20.04に開発用ツールをインストールし,問題なくxv6をビルド・実行できることは確認しています.
VirtualBoxやVMware Workstation Playerなどの仮想機械アプリケーションを用いてUbuntu等のLinuxをゲストOSとして実行し,その上に開発用ツールをインストールします.