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TeX Live 2011 への追加日本語パッチについて

TeX forum におけるスレッドで, TeX Live 2011 への追加の日本語関連パッチを投稿しましたが,e-pTeX 関連にも修正を加えることが必要になったので, 以降はここで公開していくことにしました.旧版は削除. ここで公開されているスクリプトを用いると,e-pTeX のバージョンは次のように変更されます.

This is e-pTeX, Version 3.1415926-p3.2-110825-2.3 (utf8.euc) (TeX Live 2011)

tlptexlive リポジトリでは, 本スクリプトによってコンパイルされたバイナリを用いています. 独自のスクリプトに置き換わりました (2012/1/7). tlptexlive では upTeX もパッケージングされているので,十分なディスク容量等がある場合は,そちらを使うほうをお勧めします.

  • tl11supp-111108-b3.tar.xz
    • tl11supp-20111105 の pxdvi の改変をさらに進め,pxdvi.cfg の "replace" entry でも /AJ16 表記を可能とした.
    • 上流に japanese, otf 両パッケージが取り込まれたことにより,これらのパッケージの展開を自前で行わない -o オプションを新設.
    • updmap.cfg の値を pxdviUse true に変更.pxdvi 用フォントマップは xdvi-ptex.map(ヘッダ以外は kanjix.map のコピー)です.
  • tl11supp-111120.tar.xz
    • バイナリは -111108-b3 によるものから変更はありません.
    • dvipdfmx 用マップファイルを変更(角藤さん,ありがとうございます).
    • updmap を上流の変更(r24602)に追従.
    • コメント欄にある munepi さんによる tl11/common.sh へのパッチをとりこみました.
  • tl11supp-111214.tar.xz
    • バイナリは pxdvi(-xaw or -motif) のみ変わっています.
    • pxdvi のみを upTeX 対応に,また「Fonts Darker」等による濃さの調整を和文文字にも効くようにしました.
    • コメント欄にある munepi さんによる texmf/XDvi へのパッチをとりこみました.
    • 上流の SVN branch の変更 (r24766) を取り込みました.
  • tl11supp-120120.tar.xz
    • pMetaPost が Mac OS X 下で落ちてしまう問題に対応しました(Mac は個人所有していないので十分にテストできていないですが).
    • TeX Live SVN に取り込まれた,\catcode`(和文文字)=... に関する修正をパックポートしました.次が参考ページです:

コメント欄 ==

  • Thank you, Norbert-san. I overlooked this page for few days.

    is there something I should include in the build script?
    No, there isn't. The changes in t11supp-120120 are pmpost changes, and a fix of pTeX (I backported this from TL SVN sources). So the current build-tlptexlive package is fine.
    -- h7k (2012-04-17 14:29:55 JST)

  • One more question: Your changes in t11supp-120120, is there something I should include in the build script? I guess the pmetapost changes only
    -- Norbert (2012-04-15 23:17:55 JST)
  • 北川さん:I have updated the patch for pxdvi and pmpost (the pmpost.ch file needs changes) for current TL source. They are now in the build-tlptexlive packages. No need for you for now I guess, since your scripts are based on the 2011 source release. But I wanted to inform you, that there is no need to redo the patches later on.
    -- Norbert (2012-04-15 23:11:01 JST)
  • H.Kagotani さん,報告ありがとうございます.確認しました.PostScript はよくわからないのですが,こちらの環境では,このパッチ で,とりあえず警告は出なくなりました.
    -- h7k (2012-03-30 21:52:40 JST)
  • \documentclass{article}\usepackage{hyperref}\begin{document}X\end{document} というコードをplatexでコンパイルしてpxdviで表示すると、 pxdvi-xaw: cannot get scaling factors.
    という警告が頻繁に出ます。これは hyperref が scalefont を利用するのですが、pxdvi が strstr(PostScript_cmd, "scale") というコードでマッチさせて解析するためだと思われます。
    緊急性はまったくないですが、よろしくお願いします。
    -- H.Kagotani (2012-03-29 12:43:17 JST)
  • ↓のコメントは私の勘違いでした(vf の生成を間違えてました)^^;
    -- h7k (2011-12-17 21:43:19 JST)
  • (upTeX 用に otf パッケージ用の tfm, vf をしかるべき方法で作った上で)otftest 内の brsgtest.tex を upTeX 用に手直ししたものを処理すると,「□あ・□」の中黒と□の間の空白が半角分大きくなってしまうという症状がおこります.
    upTeX で作った dvi は内部コードが unicode になるということが何か関係しているのかもしれませんが,原因は調査中です. -- h7k (2011-12-17 20:41:58 JST)
  • texmf/XDvi へのパッチです。他の XLFD の設定から、helvetica がぬかれているので、これも抜いておくほうがよさそうです。本件は、細かすぎる修正だと思うので、何かのついでがあれば程度で、ご検討くださいませ。
--- texlive-20110705-source/texk/pxdvik/texmf/XDvi.vine	2011-11-27 00:47:49.000000000 +0900
+++ texlive-20110705-source/texk/pxdvik/texmf/XDvi	2011-11-27 00:52:09.994634231 +0900
@@ -158,11 +158,11 @@ xdviSelFile*international: false
 !!! TOPIC_HEADING: Heading for help text in help window
 !!!
 *fontList: \
    - *-helvetica-medium-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=NORMAL,\
    - *-helvetica-medium-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=UNMARKED,\
    - *-helvetica-bold-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=MARKED,\
    - *-helvetica-bold-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=TOPIC_LABEL,\
    - *-helvetica-bold-r-*-*-14-*-*-*-*-*-*-*=TOPIC_HEADING
+-*-*-medium-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=NORMAL,\
+-*-*-medium-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=UNMARKED,\
+-*-*-bold-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=MARKED,\
+-*-*-bold-r-*-*-12-*-*-*-*-*-*-*=TOPIC_LABEL,\
+-*-*-bold-r-*-*-14-*-*-*-*-*-*-*=TOPIC_HEADING
 
 
 !!! Color used for page border, image bounding boxes and the ruler in `Ruler mode'.

Diff finished.  Sun Nov 27 00:52:15 2011
-- munepi  (2011-11-27 01:40:40 JST)
  • tl11/common.sh の終了時の返り値を 0 にしておいた方が嬉しいです。と申しますのも、パッケージをビルドするときに、1 が返ってきたら、その瞬間に処理が終わってしまいます(^^
    最下行に exit 0 を入れるか、以下のようなパッチを適応するかで対応可能と思います。ご一考下さい。
        - tl11/common.sh.vine	2011-11-08 15:56:41.000000000 +0900
+++ tl11/common.sh	2011-11-14 02:26:45.901096758 +0900
@@ -106,5 +126,5 @@ done
 
 MAKE=make
 PATCH=patch
- gmake   --version > /dev/null 2>&1 && MAKE=gmake
- gpatch  --version > /dev/null 2>&1 && PATCH=gpatch
+gmake   --version > /dev/null 2>&1 && MAKE=gmake ||:
+gpatch  --version > /dev/null 2>&1 && PATCH=gpatch ||:

-- munepi (2011-11-15 23:33:40 JST)
  • misho さん,報告ありがとうございます.scripts/fontlink.sh の文字コードについては,20111108(-b3)版で修正したはずです(こちらでも,Mac 上でテストしたとき,同じことに気づきました).ここ数週間の更新で,TeX Live 本体に IPAex フォントが入ったので,fontconfig を強制的に off にするオプションを作るのもありかもしれませんね.XeTeX は……普段 make しないので分かりません^^; -- h7k (2011-11-09 16:18:35 JST)
  • Debian は普通に入ったのですが,20111023版を MacOSX 10.6 に入れたとき,いくつか修正する必要がありました。それ以降の変更で既に obsolete になっているかも知れませんが,一応comment しておきます。http://www.misho-web.com/phys/computing.html#texlive_macosx
    -- misho misho (2011-11-09 13:20:52 JST)
  • ptexlive-maps-20111029.tar.xz 中の otf-ipaex.map にバグを入れてしまいました,すみません.代わりに ptexlive-maps-20111102.tar.xz を用いてください.
    -- h7k (2011-11-02 16:37:49 JST)
  • Norbert さんに教えられたのですが,他にも TeX Live 2011 用に適用しないといけないパッチ (r23716, r23740, r24159, r24346) があるようです.できるだけ早く仕事します(今日中にできればいいなあ).
    -- h7k (2011-10-22 14:24:52 JST)
  • ほんとだ,書き込む時に勘違いしていたようです(手元の script ではちゃんと texmf/...)になってます.
    -- h7k (2011-08-19 22:59:57 JST)
  • タイポだと思いますが,h7k (2011-07-26 06:13:40 JST) の記事で updmap-????????-tl11 のコピー先は “texmf-dist/..." ではなく texmf/scripts/tetex/updmap.pl とすべきと思います.これで日本語も問題ないことと思います.
    -- takahashi (2011-08-19 11:39:45 JST)
  • OSX Lion上でdvipdfmxがAbortを出しやすくなったことを報告したものです。その後調べた結果、このことはLion上でXcode 4.1.1を使って,texliveをbuildした場合に起こることで、[Live 2011 への追加日本語パッチが原因ではないことがわかりました。 お騒がせして申し訳ありません。texlive-20110705-source.tar.xzを./Build --disable-xdv2pdf --disable-xdvipdfmx --disable-xetexとしてbuildし、できたdvipdfmxで同じようにAbortが発生することを確認しました。
    -- anonymous (2011-08-05 21:04:39 JST)
  • 日本語対応のupdmap、私の配布物(MacTeX2011への追加モジュール)にも流用させていただきました。
    -- H.Ogawa (2011-08-01 22:24:28 JST)
  • /usr/local/texlive/2011/bin/x86_64-darwin/dvipdfmxをインストールして試しましたが、うまくタイプセットできました。sizeは868156です。
    -- anonymous (2011-08-01 21:13:23 JST)
  • sizeが違うのは、universalとintelの違いのせいかもしれません。
    -- anonymous (2011-08-01 20:23:02 JST)
  • versionはどちらもdvipdfm-0.13.2cでしたが、サイズがかなり違いました。また、p2011のほうは、なぜか所有者がlocal userになっています。
% ll /usr/local/texlive/2011/bin/universal-darwin/dvipdfmx
-rwxr-xr-x  1 root  wheel  1563484  6 22 07:11 /usr/local/texlive/2011/bin/universal-darwin/dvipdfmx
% ll /usr/local/texlive/p2011/bin/x86_64-apple-darwin11.0.0/dvipdfmx
-rwxr-xr-x  1 huge  wheel  854272  8  1 19:56 /usr/local/texlive/p2011/bin/x86_64-apple-darwin11.0.0/dvipdfmx
-- anonymous (2011-08-01 20:21:38 JST)
  • \dtouを外してみましたが、同じようにp2011のdvipdfmxでのみAbortが出てpdfが作れませんでした。Abortが出るのはbeamerのファイルで、写真などを含めて25Mぐらいあるので、検証用にお送りするのが難しいかもしれません。もう少し小さなファイルにしたときに出ないか調べてみます。
    -- anonymous (2011-08-01 20:11:24 JST)
  • とりあえず,ほとんど誰の約にも立っていないであろう \dtou パッチを外してみる(scripts/unpack.sh の 25行目の「zpatch ...」の行をコメントアウトする)とどうなるでしょうか? (dvipdfmx にあてているパッチはこれだけのはず) あと,再現してくれるソースがあれば,こちらでも検証できるので嬉しいです. -- h7k (2011-08-01 06:00:51 JST)
  • 2011のdvipdfmxでは大丈夫なのですが、p2011のdvipdfmxでAbortが出る頻度が高くなりました。環境はOSX Lionです。はっきりしない報告ですみません。
    -- anonymous (2011-07-31 22:32:08 JST)
  • ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
    -- H.Ogawa (2011-07-27 11:49:08 JST)
  • 了解しました.数日中に更新します.>角藤さんが作成してくださったdvipsのパッチの取り込み # リンクは直しておきました. -- h7k (2011-07-27 07:09:57 JST)
  • すいません、リンクが変になってしまいました。
    -- H.Ogawa (2011-07-27 01:56:22 JST)
  • こちらのスレッドの角藤さんが作成してくださったdvipsのパッチの取り込みもご検討いただけないでしょうか?
    -- H.Ogawa (2011-07-27 01:55:22 JST)
  • ご提示いただいた修正で、こちらでも正常に動作しました。ありがとうございます。
    -- H.Ogawa (2011-07-26 19:25:12 JST)
  • 報告ありがとうございます.

updmapが生成するkanjix.mapの書式が、dvipsのものになってしまう

たまたま使える Mac を探し出せたのでビルドしてみたら,全く同じ症状にぶち当たりました. とりあえず updmap-????????-tl11 の 1031 行目〜 1035 行目ぐらいまでを

push @tmpkanji1, &getLines(@tmpkanji0);
&writeLines(">$dvipdfmoutputdir/kanjix.map",
            @tmpkanji1);
@tmpkanji1 = &normalizeLines(@tmpkanji1);
my @tmpkanji2 = &cidx2dvips(\@tmpkanji1);

のように行を入れ替えたりしていろいろいじっていたら,いつの間にか直っていました.よくわからないですが…….
-- h7k (2011-07-26 17:38:19 JST)

  • updmapが生成するkanjix.mapの書式が、「フォント名 CMap 実フォント」のdvipdfmxのものではなく「フォント名 実フォント-CMap」のdvipsのものになってしまうようです。
    -- H.Ogawa (2011-07-26 16:40:44 JST)
  • 必要最小限のみをビルドした状況で再インストールしたところ有効になりました.原因は分かりませんが,書き換えに失敗したまま,インストールしてしまったようです. -- htfs (2011-07-26 11:42:51 JST)
  • 自由にいじれる Mac を持ってないこともあり,よくわからないです.updmap-????????-tl11 が(書き換えた後の)本体なので,texmf-dist/scripts/tetex/updmap.pl としてコピーすればいいように思いますが…….
    -- h7k (2011-07-26 06:13:40 JST)
  • フォント設定を行うと"updmap: Unsupported option kanjiEmbed"となりますので,パッチが有効になっていないと思われます. -- htfs (2011-07-25 23:20:47 JST)