水平スクロール時に文字が欠ける問題を修正

[suconbu]

PR対象

• アプリ(サクラエディタ本体)

カテゴリ

• 不具合修正

PR の背景

#1974 で報告されている問題を修正します。

仕様・動作説明

CTextDrawer::DispText() では引数として入力された描画対象のテキスト (pData) のうち、描画領域 (`hdc') の左側にはみ出す分の描画をスキップするようになっていますが、本来描画しなければいけない文字までスキップされてしまう場合があることが分かったため処理を修正します。

修正対象となる処理は以下の所で、

sakura/sakura_core/view/CTextDrawer.cpp

Lines 96 to 103 in 53ea30b

	if ( x < 0 ){
	int nLeftLayout = ( 0 - x ) / nDx - 1;
	CLayoutMgr& layoutMgr = m_pEditView->m_pcEditDoc->m_cLayoutMgr;
	while (nBeforeLayout < nLeftLayout){
	nBeforeLayout += layoutMgr.GetLayoutXOfChar(pData, nLength, nBeforeLogic);
	nBeforeLogic += CNativeW::GetSizeOfChar( pData, nLength, nBeforeLogic );
	}
	}

変数の意味は以下のようになっています。

変数	意味
x	テキスト左端の描画座標 (ピクセル単位)
nDx	半角1文字の幅 (ピクセル単位)
nLeftLayout	左側にはみ出すレイアウト単位 - 1
nBeforeLayout	スキップするレイアウト単位
nBeforeLogic	スキップする論理単位

プロポーショナルフォント対応以前の「1レイアウト単位＝半角1文字分(桁)」となっていた時は現状の処理で問題ないように見えますが、「1レイアウト単位＝1ピクセル」となったことで、はみ出していない文字までスキップされるようになっています。

対策内容：

• while ループの脱出条件を修正します。

要素の位置関係：

問題が発生しないギリギリの状態 (x == -1, nLeftLayout == 0)：

問題が発生する状態 (x が -2 以下, nLeftLayout > 0) (この状態から左へスクロールすると文字欠けが起きる)：

PR の影響範囲

テスト内容

本項に添付の ini ファイル、テキストファイルを使って以下を確認します。

• 描画された文字が削れ欠けて表示される #1974 (comment) の操作をした時に、文字の欠けが発生しないことを確認します。
• フォントを ＭＳ Ｐゴシック に変更して上記と同じ確認をします。

添付ファイル：
sakura.zip
issues_1974_test.txt

関連 issue, PR

#1974

参考資料

[AppVeyorBot]

✅ Build sakura 1.0.4370 completed (commit cbaea9cdfa by @suconbu)

[sonarqubecloud]

Quality Gate passed

Issues
0 New issues
0 Accepted issues

Measures
0 Security Hotspots
0.0% Coverage on New Code
0.0% Duplication on New Code

See analysis details on SonarQube Cloud

[AppVeyorBot]

✅ Build sakura 1.0.4371 completed (commit 46fd332e0c by @suconbu)

[suconbu]

Approveありがとうございます。
MinGWビルドでエラーが出てしまってますが、本PRの変更とは無関係に見えるのでこのままマージしたいと思います。